原田のブログ
もしうちの子が【いびき】をかいていたら
[犬,呼吸器科,予防]
なぜいびきをかくのか?
明日からの雪が心配であるのですが、どうなることでしょう。
当院周辺の積雪状況に関しては、インスタグラムでアップしますので、ご確認ください。
もし来院が難しそうな場合は無理なさらず。
すぐデリをご活用いただければ、つなぎのお薬の配送などができますので、ご利用ください。
巷ではインフルエンザやらマイコプラズマやら騒がれておりますが、感染症って流行がありますよね。
動物病院でも感染症ではないのですが、たまに同じ疾患が続いてきたりします。
【最近多い疾患とその注意事項】などを順番にご紹介していけたらと思います。
まず今回は 短頭種気道症候群 をご紹介します。
この疾患に気づくポイントは
いびきをかいていることがある(寝息が耳をすまさなくても聞こえる)
短頭種(鼻ペチャである)
肥満と言われたことがある
運動するとすぐブーブーガーガーとなる
このようなポイントがあります。
ひどくなってくると失神したり、熱中症のリスクが上がったりと命に関わります。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
空気の通り道が狭くなる病気
空気の通り道というと(簡単にまとめると)
鼻 ⇨ 喉 ⇨ 気管 ⇨ 肺
こんな感じになります。
ここのどこかに異常があれば苦しくなるのですが、今回ご紹介する病気は
鼻と喉の所に異常があることで【苦しくなる病気】です。
どんな異常かというと
鼻のあなが狭くなる(外鼻孔狭窄)
喉の空気の通り道が狭くなる(軟口蓋過長)
こんな異常があると起こります。(それ以外にもありますが代表的なものとして)
こういったものにより起こる症状から短頭種気道症候群と呼ばれます。
写真を見ていただくとわかりやすいかと思います。
外鼻孔狭窄(左が拡張後 右が拡張前)


重症度は違えど、広げた方と比べると狭さがわかりますよね。
当然拡張前の狭さだと息を吸いにくくなるわけです。
当然拡張前の狭さだと息を吸いにくくなるわけです。
軟口蓋過長症:切除前

気管チューブにお肉が乗っかっている状態
軟口蓋過長症:通り道を狭くしている部分の確認

余っているお肉を奥から引っ張り出すと、これだけ余分があります。
軟口蓋過長症:切除後

切除後にお肉が取り除かれ、喉が見えた状態
なんと言っても苦しい病気
写真で見ていただいたら、イメージしやすいと思います。
我々がずっと鼻をつままれて息し続けていると考えたら、ゾッとしますよね。
本人たちは慣れてしまって、ある程度普通に暮らしてはいるのですが、できたら治してあげたいものです。
当院では、このような手術も積極的に行っております。
いびきなどが気になる方がおられましたら、ぜひ一度ご相談ください。